18歳、高知県で初めての一人暮らし
もう約20年前になるのか…
高校を卒業し、高知県の大学へ進学した
私の地元は九州なので四国は未知の世界
親はとても心配し
父が一人で私の部屋を決めた
入学式までに家族で高知へ行き
大家さんへの挨拶を済ませ
数日かけて近所のホームセンターで色々買いそろえ
それから私を残し
みんな帰って行った
初めて過ごした一人きりの夜は
子供みたいに寂しさで涙が止まらなかった
初めての県外での一人暮らしに
不安で押し潰されそうだった
それから毎日のように家に携帯から電話をし
地元の友達とも長電話をして
1日1日ホームシックを乗り越えていた
その代償として
4月の電話代はなんと3万円
驚いた親から「電話代を何とかしてくれ」と苦情が来たのだった
それから友達を作るためにサークルに入り
そのサークルで知り合った子と
急速に仲良くなった
学部は違ったので学校ではあまり会えず
高知の繁華街で待ち合わせをして
カラオケに行ったり
買い物をしたり
お互いの家に泊まり合ったりした
友達が出来ると
学生生活も一人暮らしも楽しくてしょうがない
毎日ご飯を作ってくれて
洗濯や掃除をしてくれた母に
ホームシックの時は泣きながら感謝して
実家生活が恋しくてたまらなかった
しかし一人暮らしに慣れると
何をしても母に叱られることもなく
誰にも邪魔されず
自分の好きなように過ごせる事が
天国だと思うようになった
就職は地元でするように
すでに親と約束していたので
この天国が4年後終わると思うと悲しくて
とにかく今のうちに楽しもうと
一番人生を謳歌していた気がする
あれから本当に随分経ったが
高知県は第二の故郷で
私の青春そのものだ
家族を連れて旅行に行きたいというよりも
一人で当時の想い出に浸りながら過ごしたい場所だ
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